女子北京強化合宿レポート

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 6月23日、北京オリンピック女子日本代表は2回目となる試技会を行い、選手それぞれの取り組んできた課題を確認した。内容的には、前回よりもよく、順調に強化が進んでいることを示した。
 本番と同じ段違い平行棒から入ったチームは、最初の演技者上村選手が持ち味を出して演技をまとめた。最初の種目の最初の演技者のできはその日全体のチームの流れに影響する。その意味で、大きな緊張がかかるスタートにおける上村選手のできは、選手自身のでき以上に、チームとしての仕上がり具合が順調なことをアピールした。その後、美濃部選手と新竹選手が着地でミスを出したが、大島、鶴見、黒田の各選手はしっかり演技をまとめてきた。特に鶴見選手は本来のキレを取り戻しつつある。
 平均台は、新竹選手が最初の演技者として、初代表という中で堂々とした演技を披露し、その潜在力をアピール。大島選手が後転とび-後方伸身宙返りで落下してしまったが、それ以外は安定した演技を披露した。段違い平行棒と平均台は、2007年の世界選手権でアトランタ大会以来の団体出場権獲得を引き寄せた種目だが、今回のチームもその点を十分に継承している。
 ゆかについては、2月にオープンしたナショナルトレーニングセンターの素晴らしい環境により、これまで課題だった国内合宿における海外製の器具慣れ強化が進み、前回の試技会と比べてアクロバット系の技のミスが少なくなった。昨年の世界選手権のゆかにおいて多くの選手が予定していた演技構成を変更する事態に陥ったことを考えると、今回の環境面でのサポートは非常にプラスになっている。4選手がライン減点をするなどまだ完全な状態ではないが、その解決も時間の問題であろう。
 跳馬では、すでにピットを利用せずに全員が正規の着地マットで演技し、上村、大島、新竹、鶴見の各選手が「ユルチェンコ1回半ひねり」に挑戦し、鶴見選手の尻もち以外、大きなミスなく成功させた。課題種目であることを選手たちが十分に理解し、チーム力として着実に向上している。今後も引き続き合宿が行われ、日本チーム初の団体決勝進出という目標に向けて強化は進められる。
個人総合トップになった鶴見選手