第49回世界体操レポート(男子ポディウム)

報告者:遠藤幸一

 10月2日,10月3日と男子のポディウム練習が行われた。すでに東京オリンピックの団体出場権を獲得した日本男子は,東京オリンピックで頂点を目指すために重要な大会として位置づけ,準備を進めてきた。以下,日本のポディウム練習の状況を簡単にレポート。

 日本男子のスタート種目はあん馬。継続して重力に逆らい水平に回旋する運動が主となるためミスの出やすい種目だが,素晴らしい実施をみせてくれた。事前合宿からの好調をキープしている谷川航選手が1番目の演技者に指名され,数か所バランスを崩すシーンもみられたが大過失なく演技を通す。こうなるとチーム全体に勢いがつき,萱選手,谷川翔選手,橋本選手と素晴らしいへとつながった。

 あん馬の流れをそのままに,つり輪においても要所を抑えた演技。跳馬でアクシデント。萱選手のドリッグス,谷川翔選手のロペス,橋本選手のロペスと成功させた後,谷川航選手がリセグアン2で横から倒れこみ,左足首を痛めた。立ち上がって歩くことはできるが痛みが引かない。その後,平行棒の演技を行おうとしたがうまくいかないため,大事をとって以降の練習を回避することになった。

 谷川航選手はそのままチームに帯同し,チームの状況を見守る中,平行棒,鉄棒とメンバーはいい演技を続けた。鉄棒では萱,谷川翔,神本と3選手が着地を止め,橋本選手が終末技を伸身月面にして着地を止めにいったがわずかに動き苦笑い。チームに和やかなムードが立ち込めた。

 ゆかでは橋本選手がいい演技をしてガッツポーズ。萱選手と神本選手に一部ミスが出たが,谷川翔選手は丁寧な演技をまとめる。なお,谷川航選手のアクシデントはあったが,野々村選手はしっかりポディウム練習を行い,バックアップ体制を固めた。日本男子はこうした事態に直面したが,チーム一丸となって乗り越えられると信じたい。
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