長崎がんばらんば国体2014体操競技少年男子決勝レポート
○Ⅰ班 長崎県、群馬県、茨城県、香川県、鹿児島県、滋賀県
ゆかスタートの長崎県はあん馬、鉄棒で落下、転倒などがあったが同一種目で複数の大過失を出すことなくチーム戦としては順調に得点を積み重ねた。3種目目のつり輪が終わった時点では暫定1位の鹿児島県に僅差で後塵を拝していたが、4種目目跳馬で逆転、その後平行棒、鉄棒で差を広げ319.300を獲得、2位鹿児島県に4.550の差をつけて暫定1位となった。
以下、3位群馬県、4位滋賀県・茨城県、6位香川県
個人6種目合計では、鉄棒で落下があったものの他の種目で安定した演技を見せた萩原大地選手が82.850をあげ、長崎県チームの暫定1位に貢献した。
○Ⅱ班
愛知県、岐阜県、東京都、宮城県、神奈川県、京都府
予選7位の愛知県が開始種目のあん馬で4番手の選手が2度落下するなどミスもあり2人が大過失を犯したが、他の5種目では同一種目で複数の大過失を出すことなく順調に得点を積み上げ331.200でⅡ班まで終了した時点で暫定1位になった。
2位にはあん馬を除く5種目を4人だけで臨んだ(1人が演技をせず0.000)岐阜県が非常に集中した演技を見せ5.00差の2位につけた。
予選で2人の故障者が出るなどアクシデントが続き、まさかの12位通過となった京都府が我慢の体操で2位岐阜県とわずか0.050差の3位、チーム戦としてはまずまずの戦いをした宮城県が4位、京都府と同様あん馬を除く5種目を4人だけで競技に臨んだ東京都が5位と続き、この時点でⅠ班で演技をした地元長崎県は6位に後退。
個人6種目合計では、愛知県の横井君宇選手が安定した実施で6種目をそつなくこなし6種目合計84.700、東京都の北村郁弥選手がゆかで大きなミスを犯したが、他の5種目では平行棒の15.000を筆頭に14点台をそろえ83.900を獲得した。
○Ⅲ班
千葉県、大阪府、埼玉県、福井県、岡山県、和歌山県
今年度のインターハイ個人総合チャンピオン谷川航選手、全日本ジュニア個人総合チャンピオン萱和磨選手を擁する千葉県が、平行棒、鉄棒で1つずつの大過失があったが、同一種目複数の大過失は無く順調に得点を重ね347.450で2年連続4度目の優勝を飾った。
あん馬でエース千葉健太選手が得点を伸ばせず、さらにもう1人が大過失を犯すなど、思うように得点を積み上げられなかった大阪府が、千葉県に6.250の大差をつけられ、341.200で2位に、あん馬など複数種目でミスがあったが、先日の世界選手権で活躍した加藤凌平選手の弟加藤裕斗選手がチームを引っ張った埼玉県が339.600で3位に入った。
4位にはあん馬、鉄棒などで複数の大過失が出てしまった福井県が336.100、5位には岡山県が331.950で続き、6位にはⅡ班で演技を行った愛知県が食い込んだ。
7位には楠川雄太選手がミスの少ない演技でチームを引っ張った和歌山県が、8位には前述したようにあん馬を除く5種目を4人だけで演技を行ったⅡ班の岐阜県が入り、監督さんが感動の涙を流している姿が印象的だった。
地元長崎県は最終的に12位という結果となったが、予選から順位を上げる健闘を見せてくれた。
参考:個人6種目合計上位者の得点と寸評
谷川 航 89.250(ゆか、跳馬、平行棒で15点台を獲得するなど大きなミスなく演技をまとめ千葉県の優勝に貢献、跳馬は予選・決勝ともにドリッグスの着地を止めた)
加藤裕斗 87.350(ほぼノーミスの演技で14点台中盤から後半の得点を揃え、チームを引っ張り埼玉県の3位入賞に貢献した)
萱 和磨 87.250(足の故障が完全に癒えていないようで、跳馬の着地で大きく乱れ、平行棒の着地でしりもちをつくなどミスが出てしまったが、得意のあん馬ではG難度のブスナリを入れた構成で15.000、鉄棒で14.950を獲得するなど、谷川選手とともにチームを引っ張り千葉県の優勝に貢献した)
千葉健太 86.900(得意のあん馬で13点台、本人としては満足できる内容ではなかったと思うが、他の5種目は平行棒の15.200を筆頭にそつなくまとめチームを引っ張っていた)
前野風哉 86.200(ほぼノーミスの14点台をそろえ、千葉県チームの優勝に貢献した)
泉谷敬司 85.900(つり輪の13.950以外はすべて14点台をそろえ千葉健太選手とともに大阪府チームを引っ張った)
楠川雄太 85.750(ゆか、つり輪で14.800、6種目大きなミスなく演技をまとめ、和歌山県チームを引っ張っていた)