全日本個人総合選手権 女子1日目総括

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女子1日目(予選)総括
それぞれの選手が進学などで所属が変わり、本年度最初の試合。
怪我で悩み続けてきた寺本明日香選手(中京大学)が予選トップ。前日の記者会見から「練習をしっかりやれてきた。自信を持ってやるだけ」と言っていたとおり、身体の反応も良く、それぞれの技の質も上がってきていた。久しぶりにスッキリした試合だったように思う。
 
同じく大学に進学した2位の笹田夏実選手(日本体育大学)も「一緒に練習する仲間や先輩が沢山いて楽しい」「今回は通し込みをしっかりやってきた」とめずらしく記者会見でかなり自信のある発言をしていた通り、伸び伸びと演技していたように感じた。「ころころと変えていたシリーズなどの構成を一つのものに固定して回数をかけてやってきた」というのが演技をみていれば十分にわかる。正直、今までの笹田選手とは何か一味違う、「どっしりとした」安定感のある試合だったように思う。日体大特有の大声援に笑顔に応えていたのが印象的。
3位に滑り込んだのは村上茉愛選手(池谷幸雄体操倶楽部)。腰の痛みもあり、練習もあまりできていないという状況。跳馬以外は少しDスコアを落とした試合になったが、ゆかでは伸身ムーンサルトを入れるなど、積極的な一面も見せた。今日の疲労が明日に響かないことを祈る。
もう一人、今年大学に進学した井上和佳奈選手(筑波大学)が持ち前の脚力を生かした演技で4位、今日も豪快に跳馬でユルチェンコ2回ひねりを決めた永井美津穂選手(日本体育大学)と、若い頃から素質があったが、昨年は身長が伸びたりと苦労していた土橋ココ選手(レジックスポーツ)が今年しっかりと形にしてきて、5位タイに。
段違い平行棒でマロニー1/2を決め、美しく、雄大なスイングを得意とする河崎真理菜選手(とらい体操クラブ)や、基礎をきちんと積み上げてきたテキストのような体操をする平岩優奈選手(三菱養和体操スクール)が8位、美しい体線が持ち味の杉原愛子選手(羽衣体操クラブ)、ゆかの前宙ダブルや伸身ダブル等、日本人離れしたアクロバットが持ち味の宮川紗江選手(セインツ体操クラブ)などの新顔の若手選手達もジュニアの国際大会等で経験を積み、だんだん活躍するようになってきており、順調に予選通過。決勝の見所の一部となるだろう。
明日は一般開場11:15、競技開始は12:15
選手それぞれの「全日本個人総合」への想いが伝わる試合に期待したい。