ロッテルダム世界選手権現地レポート(女子予選6班)
現地10月16日女子予選6班。注目は跳馬スタートのロシアとゆかスタートのイギリス。
■ロシア
<跳馬>
SEMENOVA、ユルチェンコ1回半ひねり(着地で前にとぶ)。
AFANASYEVA、ユルチェンコ2回ひねり(着地で前のめりになる)。
KURBATOVA(09ロンドン世界選手権個人10位・跳馬4位)、1本目ユルチェンコ2回ひねり、2本目屈身ポドコパエワ。
MUSTAFINA(1994年生)、ユルチェンコ2回半ひねり(着地をほぼまとめる)、2本目伸身ポデコパエワひねり(まとめる)。いずれも素晴らしい跳躍だった。
NABIEVA(1994年生)、ユルチェンコ2回半ひねり(着地をほぼまとめる)、2本目屈身ポドコパエワ。
<段違い平行棒>
KURBATOVA、シャポシニコワ~ほん転1回ひねり、車輪~トカチェフ~パク、シャポシニコワひねり、前宙2回宙ひねり。
AFANASYEVA、フット1回ひねり、フットシャポシニコワひねり、フットひねり、トカチェフ~パク、その後2度落下、月面。
MUSTAFINA、シュタルダー1回ひねり~フットシャポシニコワ、閉脚シュタルダーひねり~屈身イエガー、閉脚シュタルダー1回ひねり~トカチェフ~パク、シュタルダーひねり、フット1回ひねり~月面ひねり(後方2回宙1回半ひねり)着地1歩動く。
NABIEVA、フット伸身トカチェフ~パク、閉脚シュタルダー1回ひねり~フットシャポシニコワひねり、フットひねり~イエガー、フット~フット1回ひねり、月面(着地動く)。
DEMENTYEVA(1994年生)、閉脚シュタルダー、イエガー、車輪とび1回ひねり~トカチェフ、後方伸身2回宙。
ジャパンカップ覇者のAFANASYEVA、不本意な2度の落下。
<平均台>
SEMENOVA、前方開脚伸身宙返り~後転とび~後方開脚伸身宙返り、かかえ込み側宙、側宙、オノディ、後方屈身2回宙(着地動く)。
NABIEVA、ロンダート後方開脚宙上がり、グリゴラス(着地決める)、ロンダート~後方閉脚伸身宙(バランス崩す)、側宙、ロンダート~後方かかえ込み2回宙(着地決める)。
MUSTAFINA、片足上2回ターン(歓声沸く)、後ろとびひねり前方かかえこみ宙返り(歓声沸く)、後転とび~後方開脚伸身宙返り、交差輪とび、前方開脚伸身宙返り、オノディ、側方宙返り、後方伸身宙返り3回ひねり下り(左に傾き1歩動く)。
AFANASYEVA、後ろとびひねり前宙、前方開脚伸身宙返り~後転とび~後方閉脚伸身宙返り、オノディ~交差とび、側宙、後方かかえこみ2回宙返り下り(着地動く)。
DEMENTYEVA、片足を垂直に一度上げた1回ターン、オノディ、開脚前宙~羊とび、ロンダート~後方閉脚伸身宙、側宙、ロンダート~閉脚後転とび~後方宙3回ひねり(着地左足1歩後ろに)。
<ゆか>
NABIEVA、後ろとびひねり前方かかえこみ2回宙返り、後方宙2回ひねり等実施、最後の宙返りで手をつくミス。
SEMENOVA、後方伸身2回宙(大きく前のめりに)、片足を後ろに上げた2回ターン、最後後方屈身2回宙でつぶれる。
DEMENTYEVA、屈身月面、後方宙3回ひねり、後方宙2回半ひねり~前宙ひねり、屈身2回宙をまとめる。
AFANASYEVA、後方伸身2回宙返り(着地止める)、テンポ宙返り連続~後転とび~後方伸身宙返り3回ひねり、後方宙1回半ひねり~前宙1回ひねり、後方屈身2回宙返り。
MUSTAFINA、後ろとびひねり前方かかえこみ2回宙返りの着地を止めてどよめき、片足上3回ターンでため息、後方伸身宙返り2回半ひねり~前方宙1回ひねり、Y字2回ターン、後方宙1回半ひねり~前宙1回半ひねり、後方伸身宙返り3回ひねり(少しバランスを崩す)。
ミスを出したが、それをすべて打ち消すMUSTAFINAの演技。全種目合計で中国を上回ると観客が湧き上がる。
■イギリス
自信を持ったダイナミックな演技を全員が披露し、地元開催のオリンピックに向けた強化が順調であることをうかがわせる。、
ゆかはほとんどの選手が後ろとびひねり前方2回宙を成功させる。TWEDDLEの演技:後方宙1回半ひねり~ロンダート~後転とび~後ろとびひねり前方かかえ込み2回宙返り(着地止める)、後ろとびひねり前方屈身2回宙返り、後方宙2回半ひねり~前宙1回ひねり(尻もち付きそうになるがこらえる)。
跳馬はユルチェンコ1回半ひねり3名、伸身ツカハラ1回ひねり1名、ユルチェンコ1回ひねり1名。
段違い平行棒もミスなく、最後のTWEDDLEが着地を決めて場内盛り上がる。TWEDDLEの演技:後方車輪ひねり大逆手~片手軸1回ひねり~ホルキナとびこし~ギンガー、フット屈身トカチェフ、フットトカチェフひねり~エジョワ、フット、フットシャポシニコワひねり、月面。
平均台は2番手PINCHESが落下ミスを出すが他がまとめ、チームとして暫定4位に食い込む。
■フランス
平均台スタートのフランスは5名のみで演技。MAURINが宙返りで落下。終末技は2名が後方宙2回ひねりで無難にまとめる。
ゆかは後方屈身2回宙、後方宙2回ひねりを正確に実施。
跳馬は前転とび前方伸身宙返りひねりをMALAUSSENAが成功。あとは全員ユルチェンコ1回ひねり。
段違い平行棒は、MAURINがけ上がりで停滞し、最後の下りで転倒。
以上で大会1日目が終了したが、この日最終となった班のロシアのMUSTAFINAが全種目で素晴らしい演技を見せたことに感銘を受けた。ユースオリンピックで優勝したKOMOVAとともに今後のロシア体操から目が離せい。
暫定団体順位は、1位ロシア(234.521)、2位中国(233.778)、3位ルーマニア(228.495)、4位イギリス(224.921)、5位オーストラリア(224.785)、6位イタリア(219.179)、7位日本(218.895)、8位ブラジル(217.130)、9位フランス(216.961)、10位ウクライナ(213.945)、11位ポーランド(206.770)、12位ギリシャ(206.154)、13位ベラルーシ(197.127)、14位スロベニア(196.162)、15位イスラエル(193.379)、16位デンマーク(178.362)。
日本は辛うじて7位となり、団体決勝進出へ望みをつないだ。結果は、明日、日本を上回るチームが1カ国までであれば、6-3-3の団体決勝に進むことができる。はたして・・・