第49回NHK杯男子2日目レポート
2日目男子レポート
1日目を終わって次の順位・得点で2日目の競技が開始された
1位:内村航平選手(日本体育大学) 183.300
2位:山室光史選手(日本体育大学) 179.300
3位:植松鉱治選手(KONAMI) 178.937
4位:中瀬卓也選手(徳洲会体操クラブ)177.700
5位:水鳥寿思選手(徳洲会体操クラブ)176.012
6位:田中和仁選手(徳洲会体操クラブ)175.975
第1ローテーション
ゆかスタートの選手では、水鳥、植松、山室、内村、田中の5選手はまずまずの演技で無難なスタートを切ったが、中瀬選手が昨日大きな失敗をした第1節でまたも大失敗。さらに終末技のかかえこみ月面宙返りでも後ろに3~4歩大きく動いてしまい-0.300のライン減点も加わる不本意な演技で早くも順位を大きく下げてしまった。
あん馬スタートの出口諒財選手(日本体育大学)が安定した演技を見せ、6位に浮上。
1位:内村(198.725)、2位:山室(194.662)、3位:植松(193.987)、4位:水鳥(190.762)、5位:田中(190.100)、6位:出口(189.925)
第2ローテーション
あん馬では、ゆかで大きな失敗をした中瀬選手が無難にまとめ、昨日落下のあった植松選手、田中選手もうまくまとめた。
山室選手はDコンバインで大きくバランスをくずす場面があったが、なんとか踏ん張り通しきった。
内村選手は、ほぼ完璧な出来で15.050の高得点を獲得。
水鳥選手は、Eフロップ~Dコンバインで大きくバランスをくずしたが、なんとかこらえる。
つり輪で力強い演技を見せた小林研也選手(KONAMI)が15点台を獲得し、4位に浮上。
1位:内村(213.775)、2位:山室(209.112)、3位:植松(208.487)、4位:小林(205.050)、5位:田中(204.800)、6位:水鳥(204.662)
第3ローテーション
演技価値点の高い山室選手が15.600の最高点を獲得。内村選手もかかえこみ新月面宙返りの着地を見事に止め15点台を獲得。
田中選手も、着地こそ大きく動いてしまったが、非常に丁寧な実施で15点台を獲得するなど良い演技が続いた。
跳馬では小林選手がヨーⅡに挑んだが、あわや胴体着陸という大きなミスで1ランク格下げされたDスコアが表示された。
1位:内村(229.000)、2位:山室(224.712)、3位:植松(222.737)、4位:田中(219.850)、5位:出口(218.800)、6位:水鳥(218.387)
第4ローテーション
跳馬では、山室選手がロペスで着地を後ろ1歩に押さえ16.475。内村選手はシューフェルトでいつもより少し詰まった演技で左に1歩、かろうじてライン減点は免れたが15.800。田中選手はドリッグス、足の故障の影響からか少し不安定な着地で後ろに2歩。水鳥選手もドリッグス、-0.100のライン減点があったが雄大な実施。
中瀬選手はローチェ、腰高の着地に持ち込んだが少し膝を突っ張った状態でひやっとさせれれたが後ろ1歩に押さえた。植松選手はドリッグス、中瀬選手同様膝を突っ張った着地になってしまったが、事なきを得た様子。
中瀬選手15.800を獲得し5位に浮上、平行棒の森武人選手(KONAMI)が6位に浮上。
1位:内村(244.800)、2位:山室(241.987)、3位:植松(238.212)、4位:田中(235.250)、5位:中瀬(234.500)、6位:森(234.362)
第5ローテーション
平行棒では、各選手が大きなミスすることなく無事演技を遂行した。特に田中選手は素晴らしい実施で着地まで止め、16.125の最高得点を獲得。
ゆかでは、沖口選手がロウユン~前宙転で入り、次々と技をきめていったが、終末のかかえこみ月面で空中分解。顔からつっこむような着地となってしまった。
鉄棒では、6位につけていた森選手が伸身トカチェフ~トカチェフひねりで落下、さらにコバチでも落下してしまい、順位を下げる。
鉄棒で堅実な演技をした出口選手が6位に浮上。
1位:内村(260.100)、2位:山室(256.312)、3位:植松(253.263)、4位:田中(251.375)、5位:中瀬(249.675)、6位:出口(248.700)
最終ローテーション
鉄棒1番手、田中選手は落ち着いた丁寧な演技で伸身新月面宙返りの着地も見事にまとめる。
水鳥選手は少し動きが固く、コールマンで若干詰まり、着地も後ろともに若干詰まり、いずれも後の車輪で肘をまげて調整。着地はわずかに動く。
植松選手もいつもののびのびとした豪快な演技に比べると動きが固く、落下などの大きなミスはなかったが16点台には届かず。しかし、個人総合3位の座はキープできた模様。
山室選手は着地で前に大きく1歩動いてしまったが、まずまずの演技で競技を終了。個人総合では植松選手を上回り2位の座をキープ。
最終演技者内村選手は、アドラー1回ひねり~ヤマワキで少し詰まったが、まずまずの演技で競技を終了。最終的には2位以下に 点以上の差をつけての圧勝となった。
これで、個人総合1位:内村選手、2位:山室選手、3位:植松選手がまず世界選手権代表に決定。
残り3人は種目別ポイントでの選出となったが、田中選手がつり輪・平行棒・鉄棒でポイントを積み重ね14点、小林選手がこの2日間あん馬の1位ポイントをとり、つり輪・跳馬でもポイントを上げ12点、中島立樹選手(KONAMI)と出口選手があん馬のみのポイントで同点の10点で並んだが、ポイント代表選考タイブレイク基準(同点の場合、最終日でのポイントを優先)により中島選手が上位として位置づけられた。
この結果、田中選手、小林選手、中島選手が種目ポイントで世界選手権日本代表に選出された。
アジア大会については、世界選手権代表を除く個人総合上位6名が選出され、中瀬選手(個人総合5位)、渡部恭一選手(徳洲会体操クラブ、6位)、出口選手(7位)、水鳥選手(8位)、桑原俊選手(徳洲会体操クラブ、9位)という顔ぶれとなった。