2010ユースオリンピックゲームズ日本代表決定競技会(男子)レポート
5月9日の得点を持ち点として、演技が実施された。
上位選手の持ち点は以下のとおり
1位:神本 雄也選手(池谷幸雄体操倶楽部)85.850
2位:谷田部梢平選手(池谷幸雄体操倶楽部)84.700
3位:岡 準平選手(鯖江高校) 84.600
4位:野々村笙吾選手(市立船橋高校) 84.300
5位:中屯 晃輔選手(洛南高校) 82.450
第1ローテーション
神本雄也(池谷幸雄体操倶楽部)
後方伸身宙返り2回半ひねり~前方伸身宙返り1回ひねり、後方伸身宙返り1回半ひねり~前方伸身宙返り2回ひねり、後ろとびひねり前方伸身宙返り(後ろにわずかに動く)、フェドルチェンコ、十字倒立、後方伸身宙返り2回ひねり
非常に丁寧な演技実施で、第3節のみわずかに動いたが他はすべて着地を決める。
野々村笙吾(市立船橋高校)
前方伸身宙返り2回ひねり~前方伸身宙返り(前に1歩)、後方伸身宙返り2回半ひねり~前方伸身宙返りひねり、十字倒立、側方開脚宙返りひねり、後方伸身宙返り1回半ひねり~前方伸身宙返り1回ひねり(後ろに大きく1歩)、後方伸身宙返り3回ひねり(わずかに動く)
大きな失敗はなかったが、着地の乱れが目立つ演技実施だった。
岡 準平(鯖江高校)
後ろとびひねり前方屈身2回宙返りひねり、前方伸身宙返り2回ひねり~前方伸身宙返り1回半ひねり、後方伸身宙返り2回ひねり(前に1歩)、後方伸身宙返り2回半ひねり~前方かかえこみ宙返り1回ひねり(前に1歩)、フェドルチェンコ、後方伸身宙返り3回ひねり(少し動く)
高い演技価値点で実施もまずまず、14.550の高得点を獲得。3回ひねりは少し動いたものの完全にひねりきって着地に持ち込む素晴らしい実施だった。
谷田部梢平(池谷幸雄体操倶楽部)
後ろとびひねり前方かかえこみ2回宙返り(前に1歩)、前方伸身宙返り2回ひねり、後方伸身宙返り2回ひねり、フェドルチェンコ、脚上挙、後方伸身宙返り1回半ひねり~前方伸身宙返り、後方かかえこみ2回宙返り1回ひねり(大きく前に1歩)
1位:神本(99.700)、2位:岡(99.150)、3位:谷田部(98.550)、4位:野々村(98.100)
岡選手が谷田部選手を抜き、神本選手との差を縮める。
第2ローテーション
野々村笙吾(市立船橋高校)
逆交差一把手上倒立、後ろ移動2/3、マジャール移動、シバド移動、シュテクリB、Dフロップ、ユーリーフェン、下向き転向、逆リヤ倒立3/4ひねり3/3移動下り
素晴らしい実施で14.150を獲得
岡 準平(鯖江高校)
とび正交差、Dコンバイン、Eフロップ、マジャール移動、シバド移動、シュテクリB、逆リヤ倒立3/4ひねり3/3移動下り
素晴らしい実施で野々村選手と同じEスコア、Dスコアが0.100上回り14.250を獲得。
谷田部梢平(池谷幸雄体操倶楽部)
Dフロップ、Dコンバイン、ユーリーフェン、前移動・とび前移動、シバド移動、シュテクリB、正交差ひねり逆交差入れ、シュテクリA倒立3/4ひねり3/3移動下り(ひねり切れず本来と反対側に下りてしまう)
終末技に至るまでは良い出来だったが、終末技で痛恨のミス。
神本雄也(池谷幸雄体操倶楽部)
一把手上中向き旋回、後ろ移動2/3、前移動3/3、シバド移動、シュテクリB、下向き転向、正交差ひねり逆交差入れ、逆リア倒立3/4ひねり3/3移動下り
演技実施は良好だったが、Dスコアが前の3選手よりも低く14点台に乗せることができなかった。
1位:神本・岡(113.400)、3位:野々村(112.250)、4位:谷田部(112.200)
岡が神本に追いつき同点1位、野々村が谷田部をかわし3位に浮上。
第3ローテーション
岡 準平(鯖江高校)
ヤマワキ、屈身ヤマワキ、ホンマ十字懸垂、プレス倒立、後ろ振り上がり倒立、ほんてん倒立、後方車輪、後方かかえこみ2回宙返り2回ひねり下り(大きく前に1歩)
プレス倒立、後ろ振り上がり倒立で力強さを表現できずEスコアを伸ばせず、13.200。
谷田部梢平(池谷幸雄体操倶楽部)
後ろ振り上がり開脚上水平、ほんてん倒立、後ろ振り上がり倒立、屈身ヤマワキ、ヤマワキ、伸腕屈身倒立、後方車輪、後方かかえこみ2回宙返り1回ひねり下り(両足で後ろに1歩)
Dスコアは低かったがEスコアで8.950、13.750を獲得。
神本雄也(池谷幸雄体操倶楽部)
後ろ振り上がり開脚上水平、伸腕屈身倒立、伸身ヤマワキ、ヤマワキ、後ろ振り上がり倒立、ほんてん倒立、屈身ヤマワキ、前方車輪、前方屈身2回宙返りひねり下り(少し腰砕けになるが踏ん張る)
着地こそ少し乱れたが、素晴らしい演技実施でただ一人14点台を獲得。
野々村笙吾(市立船橋高校)
けあがり中水平、後ろ振り上がり上水平、後ろ振り上がり開脚上水平、ほんてん倒立、後ろ振り上がり倒立、屈身ヤマワキ、ヤマワキ、後ろ振り上がり開脚前挙、伸腕屈身倒立、後方伸身2回宙返り1回ひねり下り
見応えのある演技構成だったが、若干きめが甘くEスコアを伸ばせず13.850にとどまる。
1位:神本(127.700)、2位:岡(126.600)、3位:野々村(126.100)、4位:谷田部(125.950)
再び神本選手が単独トップに立つ。
第4ローテーション
谷田部梢平(池谷幸雄体操倶楽部)
アカピアン:右に大きく動きラインオーバー(-0.100)
全体的にはまずまずの跳躍で15.100。
神本雄也(池谷幸雄体操倶楽部)
伸身ユルチェンコ2回ひねり:第2空中局面で少し膝が緩み、着地は後ろに1歩
Eスコアを9点台に乗せることができず15.050。
野々村笙吾(市立船橋高校)
ドリッグス:入りの脚もしっかりと閉じ素晴らしい実施だったが、惜しくも尻餅
稼いでおきたい種目だったが得点を伸ばせず14.800。
岡 準平(鯖江高校)
アカピアン:両足で後ろに1歩
全体的におとなしい印象の実施だったがきれいにまとめ15.400。
第5ローテーション
神本雄也(池谷幸雄体操倶楽部)
前振り上がり開脚抜き倒立、棒下宙返りひねり倒立(反って手を前に1歩)、棒下宙返り倒立、車輪ディアミドフ、モイ、チッペルト(肘でわずかに調整)、ヒーリー支持、後方屈身2回宙返り下り(非常に高さのある実施、着地は両足でわずかに後ろに1歩)
野々村笙吾(市立船橋高校)
ホンマ、棒下宙返り倒立、車輪ディアミドフ、伸膝モイ、チッペルト、ヒーリー支持、ツイスト倒立、ディアミドフ(少しひねりきれず片手をずらす)、後方車輪、後方屈身2回宙返り下り(後ろに1歩)
岡 準平(鯖江高校)
前振り上がり開脚抜き倒立、ツイスト(倒立から少し逸脱)、Dツイスト(少しブレ)、開脚浮き腰上がり倒立、後ろ振り上がり開脚入れ脚前挙、伸腕屈身倒立、後方屈身2回宙返り下り(両足で後ろに1歩)
谷田部梢平(池谷幸雄体操倶楽部)
前振り上がり開脚抜き倒立、棒下宙返り倒立、ディアミドフ、後方車輪、ツイスト(倒立から少し逸脱)、Dツイスト(少しブレ)、開脚浮き腰上がり倒立、後方屈身2回宙返り下り(空中で脚割れ、少し窮屈な実施)
神本選手、野々村選手ともにDスコア5.50で14点台を獲得。神本選手がEスコアで0.100上回る。岡選手、谷田部選手は13点台にとどまる。
1位:神本(157.200)、2位:岡・野々村(155.250)、4位:谷田(154.850)
神本選手が独走態勢に入る。
第6ローテーション
野々村笙吾(市立船橋高校)
伸身コスミック、アドラーひねり倒立、シュタルダー、シュタルダーひねり片大逆手、エンドー1回ひねり片大逆手、逆手車輪1回ひねり片大逆手、アドラー、大逆手車輪、エンドー、後方伸身2回宙返り2回ひねり下り(着地を止める)
岡 準平(鯖江高校)
伸身コスミック、コールマン、トカチェフ(落下)、ホップターン、ホップターンひねり片大逆手、エンドー1回ひねり大逆手、大逆手エンドー、大逆手車輪、後方伸身2回宙返り2回ひねり下り(着地を止める)
失敗なく演技を終え後続の選手にプレッシャーをかけたいところだったが、トカチェフで痛恨の落下。
谷田部梢平(池谷幸雄体操倶楽部)
コールマン、ホップターン、ホップターンひねり片大逆手、エンドー1回ひねり大逆手、大逆手エンドー、シュタルダー、シュタルダーひねり片大逆手、後方伸身2回宙返り1回ひねり下り
(前に大きく1歩)
神本雄也(池谷幸雄体操倶楽部)
伸身トカチェフ、シュタルダーひねり大逆手、大逆手エンドー、エンドー1回ひねり大逆手、アドラー、トカチェフ、ホップターン、後方伸身2回宙返り2回ひねり下り(非常に余裕のある実施だったが、着地は後ろに1歩)
非常に締まった良い演技実施だった。
途中、逆転劇も見られたが、最終的には後半種目を得意とする神本選手が2位に2.400の大差をつけて優勝。2010ユースオリンピックゲームズ日本代表の座を掴んだ。