第１１回アジアジュニア選手権（男子団体・個人総合）レポート

Ⅰ班
　この班には、カザフスタン、サウジアラビア、インド、イランがチームとして出場。
中国、モンゴル、ウズベキスタン、マレーシアが個人のみ出場した。
　団体総合は、イランが２３３．５００で暫定１位に、以下カザフスタンが２３１．５５０で２位、インドが２２６．４００で３位。
　個人総合は中国のＺｈｏｕ Ｓｈｉｘｉｏｎｇ選手が８４．９００で暫定１位、同じく中国のＺｈｕ Ｘｉａｏｄｏｎｇ選手が８４．０００で２位、イランのＲｅｚａ Ｆａｒｎｉａ選手が７７．５００で続いている。
中国選手の演技内容は次のとおり
○平行棒
Zhu Xiaodong
　逆上がり倒立～後方車輪、支持開脚抜き倒立、チッペルト、ヒーリー、ディアミドフ、ツイスト、後方屈身２回宙返り下り
Zhou Shixiong
　けあがり脚前挙、シンピ倒立、テンハイビン～車輪ディアミドフ1/4ひねり～開脚浮き腰上がり倒立、棒下宙返りひねり倒立～棒下宙返り～チホンキフ、前振り上がり開脚抜き倒立、ヒーリー（少し肘を屈げて調整）、後方伸身宙返り１回ひねり下り
○鉄　棒
Zhou Shixiong
　シュタルダー１回半ひねり片大逆手、エンドー１回ひねり大逆手～ポゴレロフ（落下）、アドラー、逆手車輪１回ひねり大逆手、リバルコ～伸身イエガー、後方かかえこみ２回宙返り１回ひねり下り
Zhu Xiaodong
　アドラーひねり倒立～伸身トカチェフ、トカチェフ、シュタルダー１回ひねり大逆手、エンドー１回ひねり大逆手、逆手車輪１回ひねり片大逆手、アドラー、後方伸身２回宙返り２回ひねり下り
○ゆ　か
Zhu Xiaodong
　前方伸身宙返り２回ひねり～前方かかえこみ宙返り１回ひねり、後方伸身宙返り１回半ひねり～前方伸身宙返り１回半ひねり（お手つき）、後方伸身宙返り２回半ひねり～前方かかえこみ宙返りひねり、十字倒立、側方開脚伸身宙返り、後方伸身宙返り３回ひねり
Zhou Shixiong
　前方伸身宙返り２回ひねり～前方伸身宙返り１回半ひねり、後方伸身宙返り２回半ひねり～前方かかえこみ宙返りひねり、前方伸身宙返り２回半ひねり、側方開脚宙返り１回ひねり、後方伸身宙返り３回ひねり
○あん馬
Zhou Shixiong
　正交差１把手上倒立、Ｄフロップ、Ｄコンバイン、マジャールシュピンデル、マジャール、シバド、シュテクリＡ倒立3/4ひねり3/3移動下り
Zhu Xiaodong
　逆交差１把手上倒立、下向き転向、１把手上旋回、マジャール～シバド、馬端７２０度転向、馬端７２０度転向下り
○つり輪
Zhu Xiaodong
　けあがり十字懸垂、伸身ヤマワキ～後ろ振り上がり開脚上水平、屈身ヤマワキ～ヤマワキ～ホンマ十字懸垂、後ろ振り上がり倒立、後方伸身２回宙返り１回ひねり下り
Zhou Shixiong
　後ろ振り上がり脚前挙～シンピ倒立、後ろ振り上がり開脚上水平、ほんてん倒立、伸身ヤマワキ～ヤマワキ～屈身ヤマワキ、後方伸身２回宙返り１回ひねり下り（屈身？）
○跳　馬
Zhou Shixiong　　アカピアン　着地はほぼ止まる
Zhu Xiaodong　　アカピアン　後半屈身姿勢が見られ前に大きく１歩
Ⅱ班
　この班には、日本、韓国、ベトナム、シンガポールがチームとして、香港、ヨルダン、タイ、ウズベキスタンが個人で出場した。
　団体総合の優勝争いを演じた日本と韓国の演技内容についてレポートしたい。
○第１ローテーション
韓　国　平行棒
Park Eo jin
　けあがり脚前挙～シンピ倒立、棒下宙返り～後方車輪、チッペルト、Ｄツイスト～開脚浮き腰上がり、ツイスト、後方屈身２回宙返り下り（前に１歩）
Bae Ga Ram
　逆上がり倒立、チッペルト、ヒーリー、Ｄツイスト～開脚浮き腰上がり、ツイスト、後方屈身２回宙返り下り（後ろに２歩）
Jo Yeong Gwang
　逆上がり倒立～後方車輪、伸膝モイ、チッペルト、ヒーリー、Ｄツイスト、後方屈身２回宙返り下り（止める）
Yun JinSeong
　前振り上がり開脚抜き倒立～棒下宙返り倒立、チッペルト（バーに乗る）、ヒーリー、Ｄツイスト、後方屈身２回宙返り下り（両足で後ろに大きく１歩、しゃがみこむが踏ん張る）
チーム得点　４２．２５０
日　本　跳馬
中邨晃輔　　伸身カサマツ　後ろに両足で１歩
北川隼太　　伸身カサマツ　前に両足でわずかに１歩
野々村笙吾　アカピアン　　後ろに１歩
福尾　誠　　ドリッグス　　素晴らしい実施だったが横に１歩　ラインオーバー
チーム得点　４６．２５０
○第２ローテーション
韓　国　鉄棒
Yan Hak Seon
トカチェフ、ホップターンひねり片大逆手、アドアラー～大逆手車輪、エンドー、エンドー１回ひねり片大逆手、ホップターン、後方伸身２回宙返り下り
Yun Jin Seong
ホップターンひねり片大逆手、伸身コスミック、エンドー、エンドー１回ひねり片大逆手、アドラー、大逆手エンドー、エンドーひねり、ホップターン（落下）、ホップターン、後方伸身２回宙返り（後ろに大きく２歩）
Jo Yeong Gwang
トカチェフ、ホップターン、シュタルダーひねり大逆手、アドラーカット、エンドー１回ひねり大逆手、アドラー～大逆手車輪、後方伸身２回宙返り（後ろに１歩）
Bae Ga Ram
伸身コスミック、エンドーひねり、ホップターン、ホップターンひねり片大逆手、エンドー１回ひねり大逆手、逆手車輪１回ひねり大逆手～大逆手エンドー、後方伸身２回宙返り２回ひねり（後ろに１歩）
チーム得点　４０．７００　ここまでの得点　８２．９５０
日　本　平行棒
中邨晃輔
　前振り上がり開脚抜き倒立、チッペルト、棒下宙返り倒立～後方車輪～Ｄツイスト～閉脚浮き腰上がり倒立、ツイスト～後方かかえこみ２回宙返り下り（前に１歩）
野々村笙吾
　けあがり開脚抜き倒立、チッペルト～ヒーリー、棒下宙返り倒立～後方車輪～ツイスト、後ろ振り上がり開脚入れ脚前挙～シンピ倒立～後方屈身２回宙返り下り（両足で後ろに１歩）
福尾　誠
　前振り上がり開脚抜き倒立～棒下宙返りひねり倒立～棒下宙返り倒立～後方車輪、後ろ振り上がり倒立、支持前振り開脚抜き倒立、ツイスト～ディアミドフ、後方屈身２回宙返り下り（前に１歩）
横山　聖
　前振り上がり開脚抜き倒立～棒下宙返り倒立～伸膝モイ、チッペルト、Ｄツイスト～閉脚浮き腰上がり倒立、ツイスト～後方屈身２回宙返り下り（止める）
チーム得点　４６．２５０　ここまでの得点　９０．０００
○第３ローテーション
韓　国　ゆか
Bae Ga Ram
　テンポひねり～前方伸身宙返り２回ひねり、後方伸身宙返り３回ひねり、フェドルチェンコ、十字倒立、後ろとびひねり前方かかえこみ宙返り、後方伸身宙返り２回ひねり（止める）
Yan Hak Seon
　後ろとびひねり前方かかえこみ２回宙返り、後方伸身宙返り２回半ひねり～前方宙返りひねり、下向き９００度転向、十字倒立、後方伸身宙返り１回半ひねり～前方かかえこみ宙返り１回ひねり、後方伸身宙返り２回ひねり（後ろに１歩）
Park Eo jin
　後ろとびひねり前方かかえこみ２回宙返り、後方伸身宙返り１回半ひねり～前方伸身宙返り２回ひねり、後方伸身宙返り２回ひねり、後方伸身宙返り２回半ひねり～前方かかえこみ宙返り１回ひねり、十字倒立、後方伸身宙返り３回ひねり
Jo Yeong Gwang
　後方伸身宙返り２回半ひねり～前方屈身み宙返りひねり、後方伸身宙返り１回半ひねり～前方かかえこみ宙返り１回ひねり、マンナ（？）、マンナ（？）～シンピ倒立、後ろとびひねり前方かかえこみ宙返り、前方伸身宙返り１回半ひねり（ゆかに片膝を着く）、後方伸身宙返り２回ひねり（両足で後ろに１歩）
チーム得点　４１．４００　ここまでの得点　１２４．３５０
日　本　鉄棒
中邨晃輔
　ヴォローニンビュッケ（コスミック）～順手エンドーひねり、シュタルダー１回半ひねり片大逆手、逆手車輪１回ひねり大逆手～大逆手車輪～大逆手エンドー、伸身月面宙返り下り（止める）
野々村笙吾
　伸身コスミック、アドラーひねり、シュタルダー～シュタルダー１回半ひねり片大逆手、アドラー～大逆手車輪、伸身新月面宙返り下り（両足で前に１歩）　非常に正確な実施
北川隼太
　伸身コスミック～順手エンドー１回ひねり大逆手（ぶれる）、アドラー１回ひねり逆手倒立、アドラーひねり、ホップターン、シュタルダーひねり片大逆手、アドラー倒立、伸身新月面宙返り下り（両足で前に１歩）
横山　聖
　アドラーひねり、伸身トカチェフ、トカチェフ、シュタルダー１回ひねり、ホップターンひねり片大逆手、エンドー１回ひねり大逆手、ホップターン、伸身月面宙返り下り（前に大きく１歩）
チーム得点　４１．８００　ここまでの得点　１３１．８００
○第４ローテーション
韓　国　あん馬
Park Eo jin
　後ろ移動2/3～マジャール～シバド、Ｅフロップ、正交差ひねり逆交差入れ、１把手上旋回、逆リヤ倒立3/3移動下り　まずまずの実施
Jo Yeong Gwang
　Ｅフロップ、マジャール～シバド、フェドルチェンコ、前移動1/4ひねり、正交差、逆リヤ倒立下り
Bae Ga Ram
背面横移動、正交差ひねり逆交差入れ、Ｄフロップ、シュテクリＢ、マジャール～シバド～フェドルチェンコ、シュテクリＡ倒立下り
Yun Jin Seong
　Ｅフロップ（落下）、Ｄコンバイン、前移動3/3（Ｃ）～シバド、シュテクリＢ、正交差、下向き転向、馬端下向き１０８０度転向下り
チーム得点　４０．３５０　ここまでの得点　１６４．７００
日　本　ゆか
中邨晃輔
　後方伸身宙返り２回半ひねり、後方伸身宙返り１回半ひねり～前方かかえこみ宙返り１回ひねり、フェドルチェンコ、脚上挙、後ろとびひねり前方かかえこみ宙返り～前方かかえこみ宙返りひねり、後方伸身宙返り２回ひねり（両足で後ろに１歩）
野々村笙吾
　前方伸身宙返り２回ひねり～前方伸身宙返り、後方伸身宙返り２回半ひねり～前方伸身宙返りひねり、十字倒立、側方開脚宙返り、後方伸身宙返り１回半ひねり～前方伸身宙返り１回ひねり、後方伸身宙返り３回ひねり（後ろに１歩）
福尾　誠
　後方伸身宙返り２回半ひねり～前方かかえこみ宙返りひねり、前方伸身宙返り２回ひねり～前方かかえこみ宙返り１回ひねり（回転不足で転倒）、前方伸身宙返り１回半ひねり、十字倒立、後方伸身宙返り２回ひねり（止める）
北川隼太
　後方伸身宙返り２回半ひねり～前方伸身宙返りひねり、前方伸身宙返り２回半ひねり、側方開脚宙返りひねり、脚上挙、後方伸身宙返り１回半ひねり～前方かかえこみ宙返り１回ひねり、後方伸身宙返り３回ひねり（わずかに動く）
チーム得点　４１．２５０　ここまでの得点　１７３．０５０
○第５ローテーション
韓　国　つり輪
Jo Yeong Gwang
　後ろ振り上がり上水平、プレス倒立～後ろ振り上がり倒立～ほんてん倒立～ヤマワキ～屈身ヤマワキ（かなり詰まる）、シンピ倒立～後方車輪～かかえこみ月面宙返り下り
Park Eo jin
　アザリアン、プレス倒立～ほんてん倒立～後ろ振り上がり倒立～ヤマワキ～後ろ振り上がり十字懸垂、後方車輪～かかえこみ新月面宙返り下り
Bae Ga Ram
　アザリアン、プレス倒立～後ろ振り上がり倒立～ほんてん倒立、伸身（屈身？）月面宙返り下り
Yan Hak Seon
　けあがり中水平～アザリアン～引き上げ中水平、けあがり脚前挙～プレス倒立～後ろ振り上がり倒立～ほんてん倒立～ホンマ十字懸垂、後方車輪～かかえこみ月面宙返り下り（後ろに１歩）、力技の実施は素晴らしかった。
チーム得点　４０．１００　ここまでの得点　２０４．８００
日　本　あん馬
中邨晃輔
　Ｅフロップ、Ｄコンバイン、マジャール～後ろ移動1/4ひねり、逆交差、逆リヤ倒立下り
演技価値店は低いが実施はまずまず、トップバッターの責任を十分果たす演技
野々村笙吾
　逆交差１把手上倒立、シュテクリＢ、１把手上旋回、後ろ移動2/3～マジャール～シバド～Ｂシュテクリ、逆交差、逆リヤ倒立3/3移動下り　安定した実施
福尾　誠
　Ｄコンバイン、Ｅフロップ、マジャール～シバド～シュテクリＢ、逆交差、逆リヤ倒立下り　ゆかでの失敗を挽回する素晴らしい実施
横山　聖
　とび正交差ひねり逆交差入れ、Ｅフロップ、Ｄコンバイン、後ろ移動2/3、マジャール～シバド～シュテクリＢ、逆リヤ倒立下り
チーム得点　４１．８５０　ここまでの得点　２１４．９００
全員大きなミスを出すことなく乗り切り、１種目を残し韓国に１０．１００の大差をつける。
○最終ローテーション
韓　国　跳馬
Jo Yeong Gwang　　伸身ユルチェンコ１回ひねり　後ろに大きく１歩
Bae Ga Ram 伸身ユルチェンコ２回ひねり
Park Eo jin 伸身ユルチェンコ２回半ひねり　ひねりきれず２回ひねりとして認定
Yan Hak Seon ヨーⅡ　素晴らしい実施で着地は両足で後ろに１歩
チーム得点　４７．０５０　総合得点　２５１．８５０
日　本　つり輪
北川隼太
　ホンマ十字懸垂、けあがり十字懸垂、屈身ヤマワキ～ヤマワキ～後ろ振り上がり開脚前挙、シンピ倒立、ほんてん倒立～後方車輪～かかえこみ月面宙返り下り（両足で前に１歩）
中邨晃輔
　屈身ヤマワキ～ヤマワキ～ホンマ十字懸垂、後ろ振り上がり開脚前挙～シンピ倒立、ほんてん倒立～後方車輪～かかえこみ月面宙返り下り（両足で後ろに１歩）
野々村笙吾
　後ろ振り上がり上水平、後ろ振り上がり開脚上水平～ほんてん倒立～後ろ振り上がり倒立～屈身ヤマワキ～かかえこみヤマワキ～後ろ振り上がり開脚前挙～シンピ倒立～伸身月面宙返り下り（前に大きく１歩、片手をマットに触れる）
横山　聖
　ホンマ十字懸垂、ほんてん倒立～後ろ振り上がり倒立～屈身ヤマワキ～ヤマワキ～伸身ホンマ支持～開脚前挙～シンピ倒立～後方車輪～かかえこみ新月面宙返り下り（着ピタ）
チーム得点　４０．５５０　総合得点　２５５．４５０
　団体総合は最後に韓国に追い上げられたが、終始安定した演技を披露した日本が３．６００の差をつけて逃げ切った。３位にはⅠ班で演技を行ったイランが入った。
　個人総合は、つり輪の着地でミスがあったものの、全体として安定した演技を披露した野々村笙吾選手が８５．１５０を獲得し優勝。２位には中国のＺｈｏｕ Ｓｈｉｘｉｏｎｇ選手、３位には韓国のＢａｅ Ｇａ Ｒａｍ選手が入り、中邨晃輔選手は５位入賞を果たした。
　これで前日の女子に続き、団体総合・個人総合ともに日本が制した。