全日本体操競技選手権2日目
11月1日、個人総合決勝が行われ、男子は内村航平選手(日本体育大学)が初優勝、女子は鶴見虹子選手(朝日生命体操クラブ)が3連覇を達成した。内村選手は要所で着地を止め、その存在感をアピール。平行棒では屈身ベーレができなかったが落ち着いて処理し、鉄棒も無難にまとめて田中和仁選手(徳洲会体操クラブ)の追い上げを振り切った。鶴見選手は最初の種目の2回目に挑戦したユルチェンコとび2回ひねりで前に倒れこむ大過失。のちの演技への影響が心配されたが、昨日失敗した段違い平行棒をまとめて持ち直した。
■鶴見虹子(朝日生命体操クラブ)
昨日は新しい技での失敗が多かったので不安が多かったのですが、練習で何度も確認して、今日は練習どおりの演技ができました。昨日、ミスが出てしまったところはリズムが悪く焦ってしまっていたので、今日は平常心でゆっくりと演技しました。特に跳馬のユルチェンコとび2回ひねりで着地を失敗して、ショックだったのですが、残り3種目は得意種目ですし、あきらめないで集中しました。(16.200という高得点を出した)段違い平行棒は、跳馬の失敗があったので高い点数を出さないと優勝できないと思ったのでホっとしました。演技としては、前半はよかったのですが、後半は倒立で外れてしまいました。しかし、着地までまとめることができてよかったと思います。全日本の個人総合3連覇ということに関しては、試合前は特に気にしてなかったのですが、今はすごく嬉しいです。
■内村航平(日本体育大学)
昨日も話したとおり、予選と決勝で1位でないと示しがつかないので、優勝できてよかったです。五輪後のインカレでは2位になってしまって悔しい思いをしたので、今回はその挽回で優勝を狙っていたのでよかったです。(0.150差で2位となった)田中和仁選手の激しい追い上げに関しては気にしてなかったのですが、チームメイトに「危ないかも」と言われ「また2位になるかも」ということが頭をよぎりました。今日は最初の4種目は調子がよかったのですが、最後の2種目は体力の問題で思ったような演技にならなかったものの、ノーミスでよかったと思います。特に、腰の影響で2日連続して6種目通す練習をしていなかったので、その中での6種目ノーミスの演技は出来過ぎです。(全日本6度優勝、4連覇中であった)冨田選手は目標とする選手で、自分は冨田選手のようにはなれないかもしれませんが、いつまでも目標にしているだけでは駄目なので、少しでも近づけるようにしたいです。