スポーツ選手活用体力向上事業:岩手

1)指導場所
・岩手県 住田町立有住(ありす)中学校
2)期日
・平成22年7月6日(火)
3)指導対象生徒
・1年~3年(全校生徒51名)
4)講師
・渡邊 光昭
5)有住中学校趣旨
本校生徒は、陸上を中心に『体力つくり日本一』を目指して活動している。そこで、本事業によりスポーツ選手の講話・実演・指導等を通してふれあうことでスポーツが本来持つ楽しさを経験させることにより、普段運動量の少ない生徒達も今後自主的にスポーツを行うきっかけを作ることを目的とする。また、スポーツ選手の目標達成までの取り組みを知ることで、体力つくり日本一に向けての意欲がさらに高まるものと考えられる。
6)報告
岩手県有住中学校は一年生から三年生まで生徒数51名の小規模中学校ではありますが、一年生から三年生まで非常に活気があり元気で素直な生徒がほとんどでした。つい比べてはいけないのですが、都会の中学生とは比較にならないほどの素朴さに心洗われました。
学校の特色としては趣旨にも記述されているように『体力つくり日本一』を目指した全校をあげての体力つくりのためのトレーニングを毎朝20分の時間で集中的に行われていることです。走系・ジャンプ系・感覚系、など多種多様な運動を効率良くこなしているのです。誰も手を抜くことも無く、全員で声を出し、最後の最後まで全力で実施するのです。15年間続いているとのことです。
したがって、体操指導を行っても真剣に取り組み、全員が普通以上に運動能力があるため、教えることをほぼ完璧にこなすのです。体操指導前に行うトレーニングを紹介しましたが、すでに全校トレーニングに組み込み実施しているとの校長からの話を聞き生徒全員・学校全体の取り組み姿勢に感動させられました。
実施内容)
補助運動(馬とび潜り・ジャンプから正、逆ひねり等)~柔軟で汗をかき、体操的で簡単な姿勢の訓練を行い、全体のウオーミングアップとした(集団指導)
●種目はマット運動と跳箱(体育館のステージを利用する)
・マット運動
 補助運動でも行ったが、倒立の感覚練習として、膝を抱え込んだ姿勢で両足踏切の『おだんご倒立』を実施。逆さになることに恐怖心を持っている生徒も積極的に行っており、最後は自然に通常の倒立練習(補助付き)が出来ていた。
 中には数名の生徒が倒立静止補助無し(5~6秒)止まれていたことに日頃のトレーニング成果が出ているのだと強く感じた。
 他に、前転と側転の練習を行う。全体的に運動感覚の良い生徒が多かった。
・跳箱
 跳箱を使用せず、体育館のステージを利用して跳箱運動を行った。実際の跳箱では着手する部分が限られているのと、高さによる恐怖心から思い切った運動が出来ないと感じ、ステージを利用した。また、多くの生徒を練習させるには跳箱の数に限度があるため、ステージを利用することで運動量を増やせた。